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上海万博 公害悩む中国に“助け船”

 急速な経済発展で環境悪化が進む中国の公害防止に向け、愛知県は新年度から、友好提携している中国江蘇省に、日本の民間企業で公害を克服してきた団塊世代の技術者を派遣する。現地では景勝地として有名な太湖の水質汚染が深刻化しており、「ものづくり愛知」に蓄積された環境技術での浄化を目指す。

 愛・地球博(愛知万博)の成果の継承と、アジアとの連携強化に向けたモデル事業で、将来の「環境ビジネス市場」の開拓にもつなげたい考え。

 県などによると、江蘇省の蘇州や無錫は急激に都市化や工業化が進み、省南部の太湖は窒素やリンの水質基準では国内最悪級の汚染度。昨春、省職員が県を訪れ「公害防止の専門家を派遣してほしい」と要請があった。

 鉄鋼や製紙、自動車など多くの工場が集積する県内では団塊世代の人たちに、1950-70年代に深刻化した公害問題に第一線で取り組んできた技術者が多い。微生物を使った排水処理や汚水から重金属を取り除く技術、大気を汚さないプラントのシステム設計など高い環境技術が蓄積されており、県の依頼で派遣されたボランティアの技術者が現地の工場で指導する。

 江蘇省と指導内容や派遣先の工場を決めた上で、新年度は県内企業の退職者を中心に技術者2人を公募。期間は1カ月程度で、旅費や滞在費などを県が負担する。毎年、数人を派遣し、将来的に公害対策の“人材バンク”も目指す。県が参加を検討している2010年の上海万博で技術移転の成果を披露したい考えだ。

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